コミックナタリーお料理部 第6回 お酒もマンガも好きな飲兵衛にうれしい、おつまみレシピ
グルメマンガの中から実際に作って食べられる料理レシピを、毎回お題に沿ってピックアップし紹介する「コミックナタリーお料理部」。今回のテーマは「おつまみ」。ZOOMやLINEでのオンライン飲みが盛んになってきた最近だが、おつまみにマンネリを感じている人も多いのでは。この記事では、そんなときに活躍してくれそうなレシピを紹介する。もちろん1人での晩酌にもぴったりだが、飲みすぎにはくれぐれも注意しよう。
イラスト / コナリミサト 構成 / ブルーウェットふみ乃
「クリームチーズ入りポテトサラダの酒盗のせ」(新久千映「ワカコ酒」より)
「ワカコ酒」4巻収録の「自宅酒2」に登場。いただきものの食材とお酒を携えたワカコは、久しぶりの自宅飲みを敢行する。誕生日プレゼントでもらった日本酒を熱燗にしている間、居酒屋で食べたメニューを思い出しながら作った料理を準備。そしてお気に入りの音楽をかけながら、「いただきものナイト」がスタートするのだった。
材料(2人分)
じゃがいも…2個、バター…10g、マヨネーズ…大さじ3、クリームチーズ…100g、酒盗…大さじ1
01. じゃがいもの皮を剥いて一口大に切る。
02. 鍋に湯をわかし、じゃがいもを柔らかくなるまで10~15分程度茹でる。
03. 竹串が通るほどじゃがいもがやわらかくなったら一度湯を捨て、鍋に戻してふたたび中火にかけ、粉が吹くまで水分を飛ばす。
04. 粉ふきいもの状態になったらボウルに入れてつぶし、バターを和える。
05. マヨネーズと細切れにしたクリームチーズを入れてさらに和える。
06. 皿に盛り付け、酒盗をかけて完成。
ポイント
ほかに具は入れず、じゃがいもの原型が残らなくなるくらいにつぶしたほうがクリーミーに仕上がって酒盗に合う。ゆでるのが面倒なら、じゃがいもを600Wレンジで4分ほどチンしてつぶすことでも作れる。もっと手間を省きたければ、チンしたじゃがいもにそのまま酒盗を乗せてもおいしい。
作品紹介
「ワカコ酒」は飲兵衛の女性・ワカコがひとり酒を楽しむ様子を描いた作品。月刊コミックゼノン(コアミックス)にて連載がスタートし、現在は月刊コミックゼノンとWebマンガサイトのゼノン編集部にて連載されている。アニメ化やドラマ化といったメディアミックスや、猫原ねんずによるスピンオフ「大衆酒場ワカオ ワカコ酒別店」も展開されており、単行本は15巻まで発売中。
「釜揚げしらすとねぎの卵とじ」(きくち正太「はなれのおねえさん。」より)
「はなれのおねえさん。」2巻収録の12話に登場。マンガ以外の取り柄が必要であると担当編集者に言われたマンガ家・耕太郎は、はなれに住む薬剤師・安奈さんの手ほどきのもと、料理を覚えることにする。奮発して合羽橋で購入した名入れ包丁で、いざ“包丁デビュー”を飾ろうとするが……。
材料(2人分)
昆布だし(水でも可)…180ml、ねぎ…10cm、釜揚げしらす…50g、卵…2個、醤油…適宜、塩…ひとつまみ
01. ねぎは小口切り、卵は割って溶いておく。
02. 小鍋で昆布だしを温め、塩と醤油を加える。
03. 鍋が沸いたらしらすを入れて、溶き卵を回し入れ、ねぎを入れて蓋をして火を止める。
04. 余熱で卵が半熟になれば完成。
ポイント
溶き卵は細く長く回し入れるのがコツ。小鍋がなければ小さいフライパン等でもOK。ビールはもちろん、冷酒にも合う。
作品紹介
「はなれのおねえさん。」は独身マンガ家・八沢木耕太郎と、彼の家の「はなれ」に越してきた薬剤師・三輪安奈を中心としたグルメラブコメ。世話焼きで料理上手、さらにはマンガが大好きな安奈さんは、耕太郎の仕事を手伝いながら、おいしい手料理を振舞ってくれる。たそがれ食堂(幻冬舎コミックス)で連載中で、単行本は2巻まで発売されている。
「アサリニンニクバター」(しわすだ・秋川滝美「居酒屋ぼったくり」より)
「居酒屋ぼったくり」マンガ版4巻収録の23話に登場(原作小説は2巻に収録)。今日も「ぼったくり」にやってきた常連の会社員・要(かなめ)は、食事もせずにぐいぐいと杯を重ねる。彼の荒れ具合を見た店主の美音は「呼び水」として、旬のあさりで1品用意する。
材料(2人分)
あさり…300g、酒…大さじ2、にんにく…2かけ、バター…10g、醤油…大さじ1、万能ねぎ…適量
01. あさりは砂抜きし、にんにくは刻んでおく。
02. 火にかけたフライパンにバターを入れて、にんにくを炒める。
03. あさりを入れて酒をふりかけ、蓋をしてしばらく蒸す。
04. あさりの殻が開いたら醤油をたらして器に盛り、万能ねぎをふりかけて完成。
ポイント
フライパンを温めすぎるとバターが焦げやすくなるので注意しよう。汁はバゲットとの相性が抜群なので、そちらも用意しておくとおつまみが1品増やせる。なおアサリは50℃のお湯につけておけば5分で砂抜きができるので、急に食べたくなったときには便利。
作品紹介
秋川滝美による同名小説を、原作のイラストも手がけるしわすだがコミカライズした「居酒屋ぼったくり」。東京の下町にひっそりとある居酒屋を舞台に、女店主・美音とそこに訪れる人々のふれあいを、おいしい料理と酒を交えながら描く。2018年にはドラマ化もされた。マンガ版はアルファポリスで連載中で、単行本は4巻まで刊行されており、 9月下旬に最新5巻が発売予定。